日常的に大阪市と岡山県を行ったり来たりしてるのに加えて、先日の東京滞在で「やっぱり日本の地方は衰退してるな〜」って再認識しました。
日本の各自治体も頑張ってるとは思うのですが、
というものも少なくありません。
なぜそういう状況にはまっているのか、抜け出すにはどうしたらいいかについての私の考えを今日は書こうと思います。
☆☆☆☆☆☆☆
自治体は、少なくとも今から提示する2つの発想はやめたほうがいいです。
1 特に根拠の無い「A たら B だろう」
自治体は色々な手を打ってるのをよく見かけるんですが、このパターンめっちゃ多いです。
特に根拠なく、A たら B だろう、っていう発想。
この発想の特徴は、
です。
これは例えばどういうことかというと、何ヶ月か前くらいにTwitterで頻繁に岡山県新見市のCMが流れていたんですが、私的には???な内容だったんです。
なんとなく観光客を呼び込みたいんだろうなってことは分かるんですが、そのCMの内容で真剣に観光客が増えるって思ってるのかな?といった内容。
つまり、このことを「A たら B だろう」に変換すると、「Twitter上にCMを打てば、観光客が増えるだろう」ってことになります。
そして、これをさらに上記の特徴に当てはめてみると、
1 特にそういうデータがあるわけじゃ無いけど、Twitterで宣伝したら観光客が増えるだろう
2 観光客が増えるかどうか確証はないけど、とりあえずTwitterでCMを打とう
3 増加してほしい観光客の数値目標などは無し
ってカンジですかね。
新見市さん、実際の状況と違ってたらすみませんが、素人にはこういう風に写ってしまったんです。
私はここ1年間岡山県を見て来て、数々の観光客呼び込みを目的としたイベント、移住促進を図るための施策、農産品のPRや特産品の開発などがこの「 A たら B だろう」に基づいてしまっているのを目にしました。
例えば、赤磐市のこの記事。
赤磐の魅力をポスターで全国発信 市が3種類作製、催しで掲示へ
今時、ポスターを使ってどれだけ認知度が上がると思ってるんでしょうか?
ただ、私がこの施策がマシだと思うのは、B が「認知度アップ」とはっきりしていること。
「A たら B だろう」の発想は、まずAありきでBが曖昧で不明瞭なことが多いのも問題。
なんのためにそれを行うのか(B)がはっきりしないままAを行なってしまうパターン。
この辺りは別エントリで書きますが、自治体関係者は自分の自治体が90年代くらいに立てたハコモノが今どうなっているかもう一度直視してください。
それを立てる(A)ことは、当初の目的(B)につながったのかどうなのか?
ところで、私は時々NHKの朝ドラを見たりするのですが、「半分、青い」のドラマの中で以前(最近見てないのでわからない)テーマパークを誘致しよう、みたいな話が持ち上がってました。
おそらくこれは、観光客が来てくれると見込んでのことだと思うんですが、この辺りの年代のこういう計画って、かなりの確率で目論見とは逆の結果になります。
なので、これから何か施策を打つのであれば、「A したらかなり高い確率で B だろう」ということを、多くの選択肢の中からふるいにかけ、ピックアップしていく必要があります。
今はどんどん人口が減少していく自治体では予算もどんどん限られてくるのは必至で、効果が少ないことに予算を使ってる余裕も無くなるでしょうしね。
ただ、私がそこはかとなく感じていることは、「本当は自治体の中には何をやったら効果があるのかわかっている人もいるんだけど、大人の事情がありその施策以外のところで考えることを余儀なくされている」っていう状況。
違ってたらすみません。
2 他の自治体もやってるからウチも
もうね、どこかの自治体が成功したら、猫も杓子もその自治体の真似をするって何なんですかね?
そういうの、柳の下のドジョウって言います。
そして、それは自らレッドオーシャン(競合がひしめいていて、お互いに生き残りをかけて血で血を洗う戦いを繰り広げているマーケット)に飛び込む、いわば自殺行為です。
「やれどこどこのゆるキャラがヒットしたら、ウチの自治体のゆるキャラも作ろう」、「やれどこどこのご当地グルメが流行ってるから、ウチの自治体でもご当地グルメを開発しよう!」っていったような発想。
そういう市場では、大抵上位2〜3しか生き残れないのに、何でわざわざそういう発想をするのかが謎。
で、私がそれをよく感じるのが、お土産物と季節のイベント、そして移住促進策。
雛祭り、桜祭り、お盆、年末の行事など、多分その地域の固有の特徴はあるのでしょうが、大体同じ時期に同じように行われることが多いです。
移住関係もどの自治体も似たり寄ったりっていう印象を拭えません。
マーケティングの手法として、「差別化」というのがあります。
私は、よそがやってるからウチもっていう発想は、この差別化と全く逆のベクトルだと考えます。
もうちょっと競合がほとんどいないブルー・オーシャン戦略って方向性で考えて見たらいいんじゃないの?と考えています。
選ぶ側からすると、それはお土産や移住先など何でもいいんですが、「それじゃなきゃいけない必然性」が無いと、それを選ぼうっていうインセンティブが働かないんですよね。
他のものじゃなくて、それじゃ無いとイヤだっていう理由が必要ってこと。
☆☆☆☆☆☆☆
色々書いて来ましたが、一度自治体の人には自分が自治体側の人間ではなく、例えば旅行先を選ぼうとしてる観光客、移住を考えている人という立場から自分の自治体を見たら如何でしょう?
色々見えてくるんじゃないかと思いません?
以上、akky でした!
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日本の各自治体も頑張ってるとは思うのですが、
- その方向性とかベクトルは適切なんですか?
- その施策の効果って、本当にあると思ってますか?
というものも少なくありません。
なぜそういう状況にはまっているのか、抜け出すにはどうしたらいいかについての私の考えを今日は書こうと思います。
☆☆☆☆☆☆☆
自治体は、少なくとも今から提示する2つの発想はやめたほうがいいです。
1 特に根拠の無い「A たら B だろう」
自治体は色々な手を打ってるのをよく見かけるんですが、このパターンめっちゃ多いです。
特に根拠なく、A たら B だろう、っていう発想。
この発想の特徴は、
- この仮説に特に根拠があるわけでは無いこと
- A ありきであること
- B が曖昧であること
です。
これは例えばどういうことかというと、何ヶ月か前くらいにTwitterで頻繁に岡山県新見市のCMが流れていたんですが、私的には???な内容だったんです。
なんとなく観光客を呼び込みたいんだろうなってことは分かるんですが、そのCMの内容で真剣に観光客が増えるって思ってるのかな?といった内容。
つまり、このことを「A たら B だろう」に変換すると、「Twitter上にCMを打てば、観光客が増えるだろう」ってことになります。
そして、これをさらに上記の特徴に当てはめてみると、
1 特にそういうデータがあるわけじゃ無いけど、Twitterで宣伝したら観光客が増えるだろう
2 観光客が増えるかどうか確証はないけど、とりあえずTwitterでCMを打とう
3 増加してほしい観光客の数値目標などは無し
ってカンジですかね。
新見市さん、実際の状況と違ってたらすみませんが、素人にはこういう風に写ってしまったんです。
私はここ1年間岡山県を見て来て、数々の観光客呼び込みを目的としたイベント、移住促進を図るための施策、農産品のPRや特産品の開発などがこの「 A たら B だろう」に基づいてしまっているのを目にしました。
例えば、赤磐市のこの記事。
赤磐の魅力をポスターで全国発信 市が3種類作製、催しで掲示へ
今時、ポスターを使ってどれだけ認知度が上がると思ってるんでしょうか?
ただ、私がこの施策がマシだと思うのは、B が「認知度アップ」とはっきりしていること。
「A たら B だろう」の発想は、まずAありきでBが曖昧で不明瞭なことが多いのも問題。
なんのためにそれを行うのか(B)がはっきりしないままAを行なってしまうパターン。
この辺りは別エントリで書きますが、自治体関係者は自分の自治体が90年代くらいに立てたハコモノが今どうなっているかもう一度直視してください。
それを立てる(A)ことは、当初の目的(B)につながったのかどうなのか?
ところで、私は時々NHKの朝ドラを見たりするのですが、「半分、青い」のドラマの中で以前(最近見てないのでわからない)テーマパークを誘致しよう、みたいな話が持ち上がってました。
おそらくこれは、観光客が来てくれると見込んでのことだと思うんですが、この辺りの年代のこういう計画って、かなりの確率で目論見とは逆の結果になります。
なので、これから何か施策を打つのであれば、「A したらかなり高い確率で B だろう」ということを、多くの選択肢の中からふるいにかけ、ピックアップしていく必要があります。
今はどんどん人口が減少していく自治体では予算もどんどん限られてくるのは必至で、効果が少ないことに予算を使ってる余裕も無くなるでしょうしね。
ただ、私がそこはかとなく感じていることは、「本当は自治体の中には何をやったら効果があるのかわかっている人もいるんだけど、大人の事情がありその施策以外のところで考えることを余儀なくされている」っていう状況。
違ってたらすみません。
2 他の自治体もやってるからウチも
もうね、どこかの自治体が成功したら、猫も杓子もその自治体の真似をするって何なんですかね?そういうの、柳の下のドジョウって言います。
そして、それは自らレッドオーシャン(競合がひしめいていて、お互いに生き残りをかけて血で血を洗う戦いを繰り広げているマーケット)に飛び込む、いわば自殺行為です。
「やれどこどこのゆるキャラがヒットしたら、ウチの自治体のゆるキャラも作ろう」、「やれどこどこのご当地グルメが流行ってるから、ウチの自治体でもご当地グルメを開発しよう!」っていったような発想。
そういう市場では、大抵上位2〜3しか生き残れないのに、何でわざわざそういう発想をするのかが謎。
で、私がそれをよく感じるのが、お土産物と季節のイベント、そして移住促進策。
雛祭り、桜祭り、お盆、年末の行事など、多分その地域の固有の特徴はあるのでしょうが、大体同じ時期に同じように行われることが多いです。
移住関係もどの自治体も似たり寄ったりっていう印象を拭えません。
マーケティングの手法として、「差別化」というのがあります。
私は、よそがやってるからウチもっていう発想は、この差別化と全く逆のベクトルだと考えます。
もうちょっと競合がほとんどいないブルー・オーシャン戦略って方向性で考えて見たらいいんじゃないの?と考えています。
選ぶ側からすると、それはお土産や移住先など何でもいいんですが、「それじゃなきゃいけない必然性」が無いと、それを選ぼうっていうインセンティブが働かないんですよね。
他のものじゃなくて、それじゃ無いとイヤだっていう理由が必要ってこと。
☆☆☆☆☆☆☆
色々書いて来ましたが、一度自治体の人には自分が自治体側の人間ではなく、例えば旅行先を選ぼうとしてる観光客、移住を考えている人という立場から自分の自治体を見たら如何でしょう?
色々見えてくるんじゃないかと思いません?
以上、akky でした!
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